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腎臓病の基礎知識

腎臓病と糖尿病

糖尿病とは?

厚生労働省「2007年 国民健康・栄養調査」によれば、日本で「糖尿病が強く疑われる人」は890万人、「糖尿病である可能性が否定できない方」はおおよそ1320万人いるとされ、合計2210万人もの方が糖尿病の患者さんもしくは予備軍とされています。
一見、腎臓は糖尿病と何の関わりもなさそうですが、腎臓病は糖尿病の深刻な合併症の一つであり、透析導入した患者さんの43.7%が糖尿病を原疾患(腎臓病に至った元々の原因)としています(2008年日本透析医学会調べ)。

 

糖尿病のメカニズム
糖尿病は、すい臓から分泌されるインスリン(血液中の糖〈血糖〉を調整するホルモン)の不足から起こる病気です。食物から身体の中に摂取された糖質はブドウ糖に分解され、肝臓や筋肉に蓄えられます。蓄えられたブドウ糖は、血液によって体内のさまざまな場所へ運ばれ、エネルギー源として利用されます。
健康なとき、血糖の濃度(血糖値)は一定に保たれています。血糖値が低くなると、グルカゴンアドレナリンコルチゾールといったホルモンが作用して、血液中にブドウ糖を供給するよう働きかけます。逆に、血糖値が正常より高くなると、インスリンが分泌されて、ブドウ糖をエネルギーに変えたり、脂肪につくり変えたりして、血糖値を下げる働きをします。
インスリンの作用が不足すると、ブドウ糖がうまく利用されず、血液中に溜まってしまいます。高いレベルで血液に糖が貯まっている状態、いわゆる高血糖が長く続くと、代謝異常が起こり、全身にさまざまな症状を引き起こします。こうした症状を総称して糖尿病といいます。
糖尿病の原因
糖尿病は、生まれつきこの病気にかかりやすい遺伝的な素質をもっている人が、何らかの誘因に出合って起こると考えられています。その誘因とは、肥満、ストレス、妊娠、加齢などに代表されます。とくに、食べ過ぎと運動不足による肥満は、発病の最大の引き金といわれています。
糖尿病には、1型糖尿病と呼ばれるインスリン依存型糖尿病と、2型糖尿病と呼ばれるインスリン非依存型糖尿病の2つのタイプがあります。1型糖尿病は、体内でインスリンが分泌されないタイプの糖尿病で、日々の治療にインスリン注射を行います。2型糖尿病は、いわゆる生活習慣病とされる糖尿病で、食事療法や運動療法を行います。内服加療から開始しますが、進行した場合には日々の治療にインスリン注射を行います。日本人は95%がインスリン非依存型糖尿病です。インスリン非依存型糖尿病は、30代以降、特に40~60歳で発病する場合が多く、自覚症状に乏しいため健康診断や他の病気で受診したときに発見されるケースがほとんどです。
監修:順天堂大学医学部附属順天堂医院 腎・高血圧内科 教授 富野 康日己先生

 

 

 

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