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患者さんの体験談~一病息災~

第23回

佐藤正男さん(さとうまさお:1948年生まれ、会社員)
PD

 

「体を動かすことが好きな私には、腹膜透析(PD)が一番だと思います」

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佐藤正男さん 滋賀県にお住まいの佐藤正男さん。2年前に定年退職した後、現役時代と異なった業種で一からがんばる方が勉強になると、ホームセンターに再就職。腹膜透析(PD)を行いながら、元気な毎日を過ごしています。
会社の定期健診で異常を発見

最初に佐藤さんの体調に変化が現れたのは45歳のころ。「特にはっきりとした自覚はありませんでしたが、なんとなく疲れやすいな、とは感じていました。例えば旅行をすると激しく疲れてしまい、翌日は休まないと体調が戻らないなど、『おかしい』という感覚がありました」と佐藤さん。その頃、当時勤めていた会社の定期健診でクレアチニンの異常を指摘され、病院で再検査したところ数値が1.8と、上限ギリギリになってきたため、総合病院での検査を勧められました。尿量も通常と比べてだいぶ少なくなっていたそうです。佐藤さんは、「先生からの説明で、この病気は悪化したら回復の見込みは少ない、ということを初めて知りました。まさか自分がそういう状況に置かれるとは信じられませんでしたが、せめて現状を維持できるようにがんばろうと思いました」と当時を振り返ります。

体を動かすことが好きだからPDを選択

診断後すぐに、塩分摂取量を1日2グラムに制限した食生活が始まりましたが、薄味に慣れるまでは大変だったそうです。「食事は全然おいしくなかったですが、自分が腎臓を悪くしたのも好き放題の食生活が招いたものだったので、我慢しようと思った」とのことです。最初はいろいろなものを食べていた佐藤さんでしたが、2ヵ月くらいしてたんぱく質摂取の過剰がわかり、肉類を制限。そこで野菜を多めにした食事にすると今度はカリウムの値が悪くなるなど、食事面では非常に苦労したそうです。

そうした生活が14年ほど続いた後、2年前に透析導入となりました。「ずっと仕事漬けの生活だったので、退職を機に家内とグアム旅行に行ったんです。アメリカは肉食が中心で、確かにおいしいのですが量も多い。これは帰国したら(血液透析(HD)のためのシャントをつくる)手術かな、という予感はありました」という佐藤さんでしたが、5日間の旅行を終えて帰国すると、予感どおり、すぐに主治医から透析を勧められました。

「私は体を動かすことが好きなので、透析が決まった時はがっかりしました。週3回は半日時間を取られてしまうのだなあ、と。しかし、その時、透析には、血液透析(HD)の他に腹膜透析(PD)という方法があることを教えていただきました。さらに、腹膜透析には、夜寝ている間にできるAPDという方法もあることを聞いて、これならこれまで通りに体を動かすこともできるのではないかと思いました」と佐藤さん。電気関係がもともと好きで、配線工事の免許も取得していた佐藤さんにとって、治療に必要な機器の取り扱いも特に問題はなかったそうです。

自由な体で毎日を楽しめるPD病気には負けていられません

佐藤さんは現在、夜9時から朝6時までの就寝中にAPDを行い、その他に夕方の4時に1回、透析液のバッグ交換を行っています。「朝方にAPDが終わってから午後4時までが私の自由時間。普段は働きに出ていることが多いですね。休日には、ホームページの作成なども好きで、楽しんでいます」とのこと。ホームセンターで自動車用品売り場を担当している佐藤さんは、「お客さまにいろいろと尋ねられるので、答えられるように勉強中です。のびのびと体を動かせるので、健康にもよいと思いますよ」と元気に話します。仕事場にいると、自然にきびきびと体を動かすことになり、それがかえって健康維持に繋がっているように感じているそうです。

ヨーロッパの街で

そして、佐藤さんの趣味は、奥様の裕子さんと一緒に旅行に出ることです。あらかじめ透析液バッグを宿泊先に発送することで、地中海クルージングやヨーロッパ周遊などを楽しんできたそうです。「旅行時は、器械を使わず、日中に4回の透析液の交換をしています。今年行ったヨーロッパ旅行では、ドイツからスタートして各国をまわり、フランスに到着するまでに四季をすべて体感することができたんです。ただ、一般のツアーだったので、夕方のバッグ交換時間がなかなか取れなかったのが、大変でした。これから旅行に行かれるPDの方には、先生が立ててくださった旅行中のPDメニューを中心に旅行プランを立てることをアドバイスさせていただきたいと思います。その点、クルージングは船の上なのでバッグ交換もしやすく、お勧めです」と弾んだ声で語る佐藤さん。思うように動けることのうれしさについては、「仕事や旅行など、体を動かしたい人にとってはPDが一番です。いろいろなことを楽しむためには、自分の体が自由にならないといけません。病気には負けていられませんよ」と力を込めて話す佐藤さんでした。

 

 

 

 

 

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