Q3

慢性糸球体腎炎の場合、透析は必ず必要になるのですか。

回答
慢性糸球体腎炎と呼ばれる病態にはとても多くのタイプが含まれており、また同じタイプの病態であっても患者さん一人一人で進行度や重症度が異なっています。ですから、「慢性糸球体腎炎だから透析が必要になる」などということは全くないのです。しかし、なかには腎機能の低下が進みやすいタイプも含まれています。また、病気の診断がつくのが遅くなって腎臓の機能がすでに低下してしまってからでは、治療の効果も得られにくくなってきます。ですから、もしも健康診断などで慢性糸球体腎炎の可能性を指摘された場合(血清クレアチニン値の上昇や、尿蛋白・尿潜血が陽性、などです)には、自分一人で頭を悩ませずに、早めに再検査を受けて必要に応じて専門医を受診することが最も大切なことなのです。検査を受けて慢性糸球体腎炎であると判った場合であっても、病態に応じた適切な治療を始めるのが早ければ早いほど、腎機能が低下することを未然に防いだり、または病気そのものを治してしまったりたりすることができる可能性が高くなります。