尿の潜血反応から、尿たんぱくも出始めました。このままでよいか不安です。 – 腎臓サポート協会WEB

尿の潜血反応から、尿たんぱくも出始めました。このままでよいか不安です。

相談者
保存期患者、51歳、女性
相談内容
検診を受け始めて3年間尿の潜血反応が3+でしたが、そのまま放置していました。今年蛋白尿が+で腎臓内科に紹介されました。BUN18.0mg/dL、クレアチニン0.82 mg/dL、eGFR57.6mL/min、尿蛋白量0.13g/dayで、高血圧、糖尿病といった原因の分からない腎臓病と言われ、たんぱく質40g以下塩分5~6g以下の食事指導を受けました。原因が分からなくても予後はいいのでしょうか?悪いのでしょうか? 次は3ヶ月後に検査をします。それまで放っておいてもいいのか不安です。
回答
最初に検尿異常の原因が何によるかで今後の経過が異なりますので、原因の精査が必要です。が、現在診て頂いている先生が、原因がはっきりしないとおっしゃっているようなので、腎臓のエコーとかCTなどの画像診断をお受けになっておられたら異常がなかったと考えられますので、泌尿器科疾患はないと考えて良いと思います。
 内科的疾患には糖尿病や膠原病など全身的な病気で腎臓に障害が来ることがありますが、そのような疾患も指摘されていないようですので、高血圧もなくまだ若いので腎硬化症(腎臓の動脈硬化で血尿はあまり出ません)も考えられません。残るのは慢性腎炎を起こしていることが考えられます。その場合、血尿は尿中の赤血球が変形しているのが見られ診断の参考になります。慢性腎炎の確定診断には腎生検が必要です。超音波エコーで見ながらマッチ棒の先くらい腎臓から組織を採取し、それを光学顕微鏡、免疫染色、電子顕微鏡などで診断します。いろいろな病型および程度があり、それに基づいて治療を行います。
 頂いた病歴からは検尿異常は血尿だけだったのが蛋白尿も陽性になってきたようです。慢性腎炎と考えますと、血尿だけでは腎機能にはあまり影響しないようですが、蛋白尿が腎臓病の進行に関係していることがわかっています。データでは0.13gですのでまだ進行する状態ではないといえますが、蛋白尿が出てきたことは注意が必要と考えます。腎機能推定糸球体濾過値で57.6mlですので、年齢的には少し低いようですが、下ってきているのか、以前から変わらないのか確認しておいたほうがよろしいかと考えます。
 慢性腎炎としますと病型にもより経過は様々です。腎生検の時期については、特に蛋白尿が持続して陽性になってきたら一度は腎生検をお受けになることをお勧めします。原因はともかく、腎機能に合わせた食事療法の指導もお受けになっていますので、腎臓内科医に定期的に受診され必要な検査を定期的にお受けになることをお勧めいたします。