IgA腎症ですが、今の病状で扁桃腺摘出+パルス療法を行った方が良いでしょうか? – 腎臓サポート協会WEB

IgA腎症ですが、今の病状で扁桃腺摘出+パルス療法を行った方が良いでしょうか?

相談者
保存期患者、45歳、男性
相談内容
人間ドックでタンパク+1、潜血+2の指摘、再検査でも異常が認められ、大学病院で腎生検、IgA腎症の診断を受け、かかりつけ医で薬物治療中です。現在ステージ3の初期(血清クレアチニン値1.11)と医師から言われていますが、血圧も安定し、直近値では、タンパク+1、潜血-で薬物治療の効果が見られるとの所見です。
IgA腎症には、扁桃腺摘出+パルス療法が効果的という話を聞きますが、私の現在の病状でこの療法を取り入れた方がよいのでしょうか?
回答
IgA腎症は以前は20年で10人の内4人は透析になると言われていました。最近は尿蛋白量と腎生検の所見から進行する可能性があるかどうか判断するようになりました。
1日の尿蛋白量が1gを超える例で腎生検所見が強い場合は進行の可能性があります。このような例はステロイド療法が勧められています。ステロイド療法がおこなわれるようになってから尿所見が消失する例も見られるようになりました。
頂いた検査結果は外来尿で1+のようですが、一日尿蛋白量は外来尿の尿蛋白/クレアチニン比でも予測できます。
IgA腎症の発症に何らかの抗原(腎炎を起こす免疫的な原因物質)が関与していると考えられていますが、その中に細菌があります。慢性の扁桃腺炎にはそのような原因となる原因菌があると考えられています。IgA腎症の方で扁桃腺摘出術をした方で尿所見が消えた方がいます。そのようなことにより扁桃腺摘出術が行われるようになりました。適応は慢性の扁桃腺炎を持っている方が対象になります。先に述べましたステロイド療法にもステロイドを大量に点滴するパルス療法がありますが、扁桃腺摘出術とこのパルス療法を併用したのが扁桃・パルス療法です。パルス療法後もステロイド内服をしばらく継続します。この治療の有効性に関しての報告も最近増えてきているようです。尿所見が軽微な症例や腎生検所見がある程度進んでいる例や腎機能低下が進んでいる例では効果が期待できず適応できない例があります。その適応に関しては腎臓専門医に相談されて決めて頂くのがよろしいかと考えます。大学で腎生検されて治療方針を決定されているようですのでお聞きになられたらいかがでしょうか。