Q2

なぜ、塩分のコントロールが必要なのですか。

回答
体液量(体内の水分量)が多いと血液量が多くなり、それらをろ過する腎臓に負担をかけます。また、血圧も上昇してさらに腎障害が進みやすくなります。そのため、体液量のコントロールはとても重要なのです。塩分を多く摂取すると、血液の浸透圧があがります。浸透圧をさげるため、体は水分を体の中に貯めようとします。さらに、のどが渇いて水分が欲しくなります。そうすると塩分と一緒に水分が体の中に貯まってしまい、体液量が増えます。腎臓が健康な人であれば、尿をだすことで、体内の水分量や塩分量のコントロールが可能ですが、腎臓に障害がある場合には、塩分の摂りすぎは体液量の増加につながり、むくみや高血圧が生じてきます。そのため、腎臓病の治療では一般的に、食事による塩分の摂取量を制限する必要があります。1週間薄味を続けることで食塩に対する感受性が改善します。また、3~4週間継続できると薄味に慣れますが、油断すると簡単に戻ってしまいますので注意が必要です。香辛料や酸味・辛味などで味の豊かさを工夫し、塩味をカバーして美味しい料理を作ることが大切です。