手指のこわばり、肩の違和感、足のひざの立ち上がりもギクシャク。 – 腎臓サポート協会WEB
透析治療に関して

手指のこわばり、肩の違和感、足のひざの立ち上がりもギクシャク。

相談者
腹膜透析、56歳、男性
相談内容
腹膜透析を始めて、8ヶ月になります。出口部の傷の治りに時間がかかりましたが、腹膜透析は、特に問題なくきています。2ヶ月前から朝両手指がこわばり、肩の上下に痛みが現れ、現在、肩肘手指に痛みがあります、手指のこわばりは昼寝後にもあります。リウマチではと思い血液検査を2度受けましたが異常ないとのことです。手指のこわばりと肩の違和感、足のひざの立ち上がりもギクシャクしてきました。整形外科的な検査が必要でしょうか、また、当地は僻地で整形外科がなく、整骨院でも良いでしょうか、よろしくお願いします
回答
「両手指のこわばり」のような症状(レイノー症状と呼ばれます)を呈する理由のうち代表的なものは関節リウマチのような膠原病なのですが、抗核抗体・抗CCP抗体とも陰性であることからやや考えにくい印象です。ただしレイノー症状は、動脈硬化の進行、β遮断薬(テノーミン・メインテート・アーチストなど)の使用、神経疾患など、膠原病以外にも多くの理由で起こり得ます。
腎不全の方では動脈一般のダメージが強いことが知られておりますので、まずはビタミンE製剤(ユベラニコチネートなど)を内服してみる事や、動脈硬化の程度を調べる検査を行ってみる事などを、主治医の先生とご相談してみてはいかがでしょうか。

肩の上下の痛み、肘・手指の痛み、膝の立ち上がりのギクシャク感のような多発関節痛を呈する理由としては、やはり関節リウマチなどの膠原病を疑うことができます。しかし関節痛の原因が膠原病である場合には、ふつう関節は赤い腫れを伴い、CRPなどの炎症反応も陽性となります(関節リウマチならば抗CCP抗体も陽性となります)。また感染性関節炎(淋菌など)および代謝性関節炎(痛風・偽痛風)の場合にも、関節の赤い腫れと炎症反応亢進を伴います。もしあなたの多発関節痛が関節の赤い腫れを伴わないのであれば、これらの疾患はやや考えにくい印象です。

腎不全の方に起こりやすい病態として、関節における「異所性石灰化」があります。これは、骨を構成するリン酸カルシウムという物質が、関節などの骨ではない所に沈着してしまう病変です。この異所性石灰化は血清リンの値が高い方に起こりやすい事が知られていますので、あなたの血清リンの値が高い(6.0 mg/dL以上)場合には是正の必要があります。
また、関節痛の原因を明らかにするためには、やはり一度は整形外科ないしリウマチ内科の医師の診察を受けることが望ましいと思います。