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腎臓サポート協会とは

「じんぞう教室」バックナンバー 33号

じんぞう教室

  • 新潟市民公開講座より
    「腎臓病があっても、透析をしていても、なんだってできる」

去る4月15日、腎臓サポート協会、新潟大学大学院医歯学総合研究科 腎医学医療センター寄附講座、新潟透析懇話会の共催により、新潟市民公開講座「腎臓病ってなあに? ~もっと知って欲しいあなたの腎臓のこと~」を開催しました。

丸山弘樹先生(新潟大学大学院医歯学総合研究科腎医学医療センター寄附講座・特任教授)から「腎臓の働きや治療法」について、管理栄養士の村山稔子先生から「腎臓を守る食事の話」のご講演に続き、患者さんの体験談、パネルディスカッションが行われました。

今回は、この講座で、心に残った話を皆様にもご紹介したく記事にまとめてみました。

丸山先生がご講演の中で、「腎臓病があっても、透析をしていても、なんだってできる。そのことを患者さん自身はもちろん、家族や職場の皆さんにもわかってほしい」と話されました。  

今回、体験談を話してくださった患者さんのお一人は、血液透析(HD)をしながらTV局にお勤めで、非常に忙しく仕事をしていらっしゃる方でした。
「ほかの社員もみんな時間が不規則なので、かえって透析で早退するのも目立たないんですよ。いつも『ちょっと血抜いてくる!』なんて言って帰ります」と。市民公開講座の日も、朝6時から仕事をこなして、昼からの講座に参加してくださったとのこと。

もう一人の方は、腹膜透析(PD)を導入されたあと、お母様から生体腎移植を受け、10年間は透析を離れ、その後再度PDを開始されたという経歴の持ち主。PDを続けながら、家業の農業をされています。移植した腎臓の機能が落ちてPDを再導入する時も、治療を受け入れ、農業の合間に透析をして、充実した毎日を送っていらっしゃいます。

このお二人からも、「透析はしているけど、仕事もできる。いろいろできるんですよ」と力強いメッセージをいただきました。

腎臓病の治療は、食事療法も透析療法も、日常生活と密接に関わってきます。また、慢性の病気ですから、治療は長い間続けることが必要です。そのため、「寝ても覚めても、何が食べられるかしか考えてない」、「透析するために生きている」というような考えを持ってしまう方も、なかにはおられるようですが、食事療法、薬物療法、腹膜透析、血液透析、そして腎移植、すべて、「充実した生活を送るため、生きがいを持ち続けるため」の助けになる“味方”なのです。手段なのです。

もちろん、病気や治療を受け入れることは、容易なことではなく、たくさん悩み、苦しむことでしょう。また、食事や運動の制限があると、「何もできない」とがっかりして落ち込むこともあるでしょう。しかし、そんな時、ぜひ丸山先生の「腎臓病があっても、透析をしていても、なんだってできる」という言葉を思い出してほしいと思います。制限があっても、工夫すれば色々な食事も楽しむことができる。透析をしていても、仕事も旅行もできるのです。「そらまめ通信」の記事から、そんなヒントを皆さんにお伝えできれば幸いです。

  • 丸山弘樹先生からのコメント

腎臓病にかぎらず、楽しく生活するうえで大切なことは、生きがいを継続することです。生きがいは、生活のリズムの基盤を成しています。今回体験をお話くださった患者さんたちのように、仕事が生きがいであるという方も多いかと思います。腎不全が進行しても、たとえば、透析を始めれば、体調も良くなり、体力的にも十分仕事を継続することができるようになります。

ですから、透析を始めるというだけで、仕事を辞めるのは賢明ではありません。体調が悪いときに決断すると後悔します。重大な決断は、体調を良くしてから行うことが大切です。貪欲に、腹膜透析、血液透析、腎移植と3つとも味方にして、生きがいを継続しましょう。

そのために、どの方法をどのように活用すれば良いのかということについて、知恵を出し合って、前向きに解決しましょう。諦めることは何もありません。

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