工夫次第で毎日の食事づくりが楽しく、しかもおいしくなります! ここにはそのためのヒントがいっぱい詰まっています。お好きなページからご覧ください。
※腹膜透析(PD)患者さん向け情報誌『スマイル』(発行:バクスター株式会社)に掲載されたものです。
紹介レシピはこちら:
[Recipe1] かつおめし [Recipe2] 森のきのこと豆腐のとろとろスープ煮
[Recipe3] フルーツ和え [Recipe4] なすのポン酢漬け
味覚の秋です。魚や野菜がおいしい季節になりました。
旬の戻りがつおを炊き込んだ「かつおめし」は、思わずもう一度食べたくなるおいしさです。きのこととうふのダイエットスープと組み合わせてどうぞ。

「かつおには年に2度の旬がある」ことを、皆さんご存知でしょうか?初夏のものは初がつおと呼ばれ若いかつおのことで、スピードも速く泳ぎまわります。そのために脂肪の少ないあっさり味で、たたきにするとおいしいものです。
一方、秋のかつおは「戻りがつお」と呼ばれ、北太平洋で豊富な餌を食べ、まるまると太った状態で南下してきますので、脂肪がのった状態になるのです。この脂がおいしさの素なのです。しかし、かつおは常に泳ぎまわっていますので、他の魚に比べ、脂肪は少なめで高タンパク質で低脂肪の魚といえます。
このタンパク質の中には、タウリンが豊富に含まれ、交感神経を抑制する作用があり、高血圧を改善してくれたり、血中のコレステロールを下げたり、肝機能を高める働きもあります。また血液をサラサラにしてくれるEPA(エイコサペンタエン酸)や脳の働きを活性化するDHA(ドコサヘキサエン酸)を多く含んでいることでも有名です。さらにビタミンB群・Dも豊富で、特に血合いに含まれるビタミンB12は魚肉中トップであり、鉄や銅などのミネラル成分もバランスよく含まれていますので、かつおはまさに貧血予防の食材でもあります。
今回は、さらにビタミンD、B1、B2、食物繊維が豊富なきのこたっぷりで、スープにすると栄養がまるごと摂れる「きのこと豆腐のとろとろスープ煮」と、体に良い脂たっぷりの戻りがつおを使った「かつおめし」をご紹介いたします。
メニュー | エネルギー (kcal) |
たんぱく質 (g) |
カリウム (mg) |
リン (mg) |
塩分 (g) |
食物繊維 (g) |
---|---|---|---|---|---|---|
かつおめし | 329 | 12.7 | 342 | 164 | 0.8 | 0.7 |
森のきのこと豆腐のとろとろスープ煮 | 101 | 4.7 | 740 | 120 | 1.1 | 3.0 |
フルーツ和え | 88 | 0.4 | 117 | 14 | 0.1 | 1.0 |
なすのポン酢漬 | 9 | 0.5 | 82 | 10 | 0.2 | 0.8 |
総栄養価 | 527 | 18.3 | 1281 | 308 | 2.2 | 5.5 |
指導 |
杏林大学医学部付属病院 | |
栄養科 科長 | 佐藤 ミヨ子先生 |
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栄養科 管理栄養士 | 柴田 公子先生 |
監修:第一内科 教授 | 山田 明先生 |