腎臓教室

医学の進歩は日進月歩。慢性腎臓病(CKD)についても次々新しい情報があり、治療法もよりよいものへと進化しています。
腎臓教室ではCKDの最新の治療について、医師や看護師、薬剤師、管理栄養士などの専門家が解説しています。
最新の研究成果など専門的な内容から、日常生活のヒントまで、すぐに役立つ情報満載です。

内容については掲載時のものですので、その後、変わっている可能性もあります。

腎臓教室 Vol.127(2024年1月号) New

腎性貧血の現状と治療

腎臓は血液中の余分な水分や老廃物を排泄するために、尿をつくっている臓器として有名ですが、実は赤血球をつくるために必要なエリスロポエチンというホルモンもつくっているのです。

腎臓教室 Vol.126(2023年10月号)

慢性腎臓病患者さんのお薬との上手な付き合い方

高血圧、脂質異常症、糖尿病などの生活習慣病はCKD(慢性腎臓病)を引き起こす要因の一つであるとともに、脳卒中や心筋梗塞のようなCVD(心血管疾患)を引き起こす要因でもあります。また、腎臓の機能が低下すること自体がCVDを引き起こす要因となるため、生活習慣病はCKDだけでなくCVDにも影響を及ぼし、悪循環を生み出してしまいます。その悪循環を断つためには、基本となる食事療法や適度な運動による生活習慣の改善に加え、病状に合わせた薬物療法を適正におこなうことが大切です。

腎臓教室 Vol.125(2023年7月号)

より良い治療のために患者さんも治療方針の決定に参加する共同意思決定

共同意思決定(Shared Decision Making, シェアード・ディシジョン・メイキング)という言葉を聞いたことがありますか? より良い医療を進めるためには、患者さんが医師の言われたとおりにする「お任せ医療」ではなく、自分の病気や治療方法について理解し、治療方針を決めたり治療を実施する時も積極的に関わっていくという「医療への患者参加」が重要視されています。

腎臓教室 Vol.124(2023年4月号)

腎臓病の重症化予防に役立つ画像診断

私たち病院の画像診断医は毎日20~30人の患者さんの腎臓をCTやMRIで観察していますので、腎臓の大きさや形などをどの科の医師よりもたくさん見ていることになります。

腎臓教室 Vol.123(2023年1月号)

認知症の腎臓病患者さんの治療とケアについて

慢性腎臓病の患者さんは一般の方と比較して認知症を発症する割合が高いことが知られており、慢性腎臓病の患者さんの10~40%、血液透析を受けている患者さんの30~60%がこれらに相当すると言われています。

腎臓教室 Vol.122(2022年10月号)

腎臓病治療の過程において悩む便秘について

慢性腎臓病患者さんは、健常者に比べ高率に便秘を合併することが知られています。その理由は腎不全、尿毒症によるものだけではなく、治療としての食事療法や薬物療法も影響していることが多いのです。

腎臓教室 Vol.121(2022年7月号)

IgA腎症から末期腎不全への進行を抑制するための治療
―ステロイドパルス療法と扁桃腺摘出術併用について―

IgA腎症は慢性糸球体腎炎の中で最も頻度の高い腎炎です。慢性腎炎の約4割、透析治療を受けている患者さんの約3割を占めるとみられています。

腎臓教室 Vol.120(2022年4月号)

腎臓病のお子さんの子育てと成長過程における注意点

腎臓病と言っても、お子さんによって病態や程度はさまざまです。生活の質(QOL)に大きな影響を与える食事、運動、学校生活については、少しずつ新しい知見が積み重ねられて、なるべく制限を減らす方向に変わってきています。

腎臓教室 Vol.119(2022年1月号)

腎不全の進行と心の変化

慢性腎臓病(CKD)の患者さんは、保存期・透析・移植を含む、どのステージにおいても気分が落ち込む「うつ状態」だけでなく、「うつ病」の罹患も一般の人より高いと報告されています。抑うつや不安などの症状が強いと、治療への意欲や医療者とのコミュニケーション低下を招き、腎機能の低下に影響を及ぼします。

腎臓教室 Vol.118(2021年10月号)

腎移植に備える

腎代替療法には、血液透析、腹膜透析、腎移植がありますが、血液透析の話しか聞かされなかったという体験談も聞きます。最近では、腎代替療法が必要になった時には、いずれの選択肢についても患者さんに説明する取り組みが進められています。「腎移植」について、きちんと 知って、選択肢の1つとして備えておきましょう。