腎臓病はむずかしいと考える前に
気軽に参加しよう、腎臓病セミナー !!

2017年2月

 3月の第2木曜日は世界腎臓デーで、この時期、各地で腎臓病セミナーを始め多くの催しが開催され、自分の病気について知るよい機会です。誰でも気軽に参加できる腎臓病セミナーは、難しいことは気が進まないと感じている人にこそ参加してほしいイベント、いったいどんなものなのでしょうか。

わかりやすくなってきた腎臓病セミナー

 最近開催されている腎臓病セミナーは年々内容がわかりやすくなってきているように感じます。というのも2006年から始まった世界腎臓デーも12年目を迎え、セミナー開催者も工夫を重ねてきた結果、内容がより患者の気持ちに沿った理解しやすいものになってきているようです。多くのセミナーでは、初めての受講者を対象に基本的な3つのことを中心にセミナーの内容が組まれています。

 1.慢性腎臓病(CKD)とは 2.腎不全の治療法について 3.食事療法について


 これらに最近のトピックスを交えて、CKDと糖尿病や心血管病、高血圧との関係、腎臓病食を続けるための具体的なノウハウ、生活の工夫など、きめ細かに紹介されていることが多いようです。
 以前、受講したことがあっても繰り返し聞くことによって、始めは単語自体が難しいと感じていても、たびたび耳にするうちにすんなり頭に入るようになり、自分の治療に役立つヒントを見つけられるかもしれません。また最近では、治療法についての新しい見解や、新しい薬についての情報が発表されることもあるので、これは見逃せません。質疑応答の時間を設けたり、事前に質問を募集しているセミナーもあるので、疑問に思っていることにピンポイントで回答が得られる可能性もあります。

具体的な説明に目からウロコ

 例えば、昨年11月記者が参加した稲城・多摩腎臓病セミナー(東京)では「腎臓の働きと腎臓病」「進行した腎臓病でも生き生きした生活を目指して」「慢性腎不全の食事」という内容で、それぞれの講演について大きな文字で図解が入り具体的な説明に目からウロコの資料が配られ、それに沿って講演がおこなわれました。

腎臓病セミナー_資料

 なかでも「腎臓の働きが衰えたとき、どのようなことがおこるのでしょうか?」と具体的な症状と、なぜそのようになるのかの解説はとてもわかりやすく、CKDについてより理解することができました。食事療法については、家族と同じ献立を囲むためにどこを変えたらいいのか具体例が紹介され、さらに「野菜をたくさん食べましょう」とその効能とカリウム制限のノウハウはまさに目からウロコが落ちるようでした。

※「2017年2月号そらまめ通信」より

お料理レシピなど腎臓病のサポート情報をお届けする会員サービスはこちら。

一覧に戻る