慢性腎臓病(CKD)と高血圧はふか〜い関係
高血圧について知り早めに治療開始!

自覚症状のない高血圧、注意しなくてはいけないとわかってはいるものの、まだ大丈夫と油断していませんか?血圧が高いまま放置していると、突然、脳卒中や心筋梗塞などの命に関わる病気が発症することも・・・・・・ そんなことになる前に高血圧について知っておきましょう。

互いに影響しあうCKDと高血圧

 最近では世界的に高血圧の基準が厳しくなっていて、2017年に米国で130/80mmHg以上は高血圧と定義されました。日本では2019年4月に5年ぶりに高血圧治療ガイドラインが改訂されましたが、高血圧の基準は従来通り140/90mmHg以上と据え置かれました。ところが降圧目標は130/80mmHg未満(合併症のない75歳未満の成人の場合)と厳しくなり、より早期の段階から食事や運動など生活習慣の改善を始めることが推奨されるようになりました。降圧目標とは、高血圧の人がどこまで血圧を下げたらよいかの基準値です。これは年齢や合併症の有無によっても違い、慢性腎臓病(CKD)でかつ高血圧を合併する人にも同じように厳しい目標値が設定されました。
 CKDと高血圧は互いに悪循環を生み出すことがわかっています。高血圧が続くと腎機能は低下していきますし、腎機能が落ちると高血圧は悪化していきますから、CKDの人は自分の血圧を知っておくだけでなく、どうすれば血圧を下げることができるのかなど、高血圧について知り、日頃から対策を講じるようにしておきたいものです。

一般向け解説冊子「高血圧の話」

 とはいえ、検査値がたくさん出てくるとそれだけで抵抗を感じてしまって、もっと簡単にわかる方法はないかと思うこともありますね。そこで紹介したいのが、ガイドラインの改訂にともなって2019年10月に発行された一般向け「高血圧治療ガイドライン2019」解説冊子『高血圧の話』です。「高血圧とはどういう病気ですか?」「お薬以外にも血圧を下げる方法がありますか?」「降圧剤はやめることができますか?」などなど、高血圧についての知識や検査、治療にいたるまで、イラストや図表を使ってやさしく解説されています。特にCKDの方に向けた解説ではありませんが、腎臓と高血圧の関係についてもたびたび触れられています。
 冊子は有料(一部200円 + 送料)ですが、電子版は高血圧学会のWebサイトから無料でダウンロードすることができますので、ぜひアクセスして参考にしてみましょう。

*こちらの冊子の pdf 版が開きます。
【一般向け高血圧ガイドライン pdf】

*冊子はこちらから、認定NPO法人ささえあい医療人権センターCOML(コムル)で購入することができます。電話:06-6314-1652
【一般向け高血圧ガイドライン+コムル】

※「2020年06月号そらまめ通信」より

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