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腎臓病ニュースピックアップ

腎臓病ニュースピックアップ

2010年8月のニュース

このコーナーでは、毎月1つ、腎臓病に関する最新のニュースをとりあげてご紹介します。
「改正臓器移植法について」

昨年7月に公布された改正臓器移植法が、今年の7月17日から全面的に施行されました。
改正には大きく3つのポイントがあります。①本人の臓器提供の意思が不明の場合、家族の書面による承諾があれば臓器提供が可能になったこと、②15歳未満の小児から臓器提供が可能になったこと、③親族への優先提供が認められたことです。
臓器提供に際し、改正前は、事前に本人の書面による意思表示(臓器提供意思表示カードやシールなど)があり、なお且つ家族が拒まない、という厳しい制限がありました。しかし、今回の改正により、家族の承諾があれば、書面による本人の事前の意思表示は不要になりました。
また、このことに関連して、これまで民法上の遺言可能年齢である15歳未満の方は、たとえカードやシールを持っていても、「本人の書面による意思表示」が運用上認められないため、自動的に臓器提供ができませんでしたが、改正法では家族の承諾があれば本人の書面が不要になったため、事実上臓器提供者の年齢制限が撤廃され、小児でも臓器提供が可能になります。
今回の改正は、諸外国に比べて臓器提供者が極端に少ない現状を変えるのでは、と期待されています。
法律の概要や改正前と改正後の変更点については、厚生労働省内の下記HPや(社)日本臓器移植ネットワークをご参照ください。

・(社)日本臓器移植ネットワーク 「改正臓器移植法が施行されます」
http://www.jotnw.or.jp/jotnw/revision.html

・厚生労働省 健康局疾病対策課臓器移植対策室 「政策レポート」
http://www.mhlw.go.jp/seisaku/2010/01/01.html

ニュースの解説とツボ

報道によれば、8月10日、改正臓器移植法に基づいた初の移植手術が行われました。
8月9日に脳死判定を受けた20代の男性が、本人の書面による意思表示なしに、家族の承諾のみ(生前に男性が移植を希望する会話をしたとのこと)で、心臓・肺・肝臓・膵臓・腎臓を全国で待機しているレシピエント(移植を受ける人)に提供しました。
小児臓器提供を取り扱う体制が、全施設の中で16%しか整っていないという調査を学会が発表するなど、必ずしも問題がゼロとは言えないようですが、とにかく改正法の運用がはじまり、日本の移植医療の新たな一歩が刻まれたことは間違いないようです。
腎臓病の方にも、この改正は無関係とは言えません。日本臓器移植ネットワークによれば、腎移植の希望登録者は、登録者数全体の93.4%を占めるほど大きなものです。この新たな臓器移植の流れを注視する必要があると思われます。

移植希望登録者数

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